日本中医薬研究会では、毎月の地区定例会や様々な学術講座で中医学の勉強会を行っています。平成25年8月25日　東京・銀座フェニックスホールにて、イスクラ主催による不妊症のオープン講座が開催され、参加してきました。

　今回のオープン講座は、不妊治療の第一線で活躍中の西洋医と、本場中国の婦人科中医師の講義でした。

■佐藤孝道先生〈元聖路加国際病院女性総合診療部長〉～「不妊治療の最新情報」
■談勇先生〈南京中医薬大学婦人科教授〉～「周期調節法の臨床応用について」

　佐藤先生の講義は、まず年齢についてのお話でした。加齢とともに妊娠・出産が難しくなる様々なデータを解説して、薬局においても女性のお客様には若い年齢のうちから妊娠・出産を考えるよう訴えて頂きたいと話されました。

　また、漢方で妊娠準備の体づくりをすることはとても有意義なので、早く漢方で妊娠準備を始めると良いですよという内容でした。

　談先生からは、本場中国の月経期・卵胞期・排卵期・黄体期の各周期における処方の実践例を勉強しました。中医学特有の陰陽の理論をベースに、周期によっては更に細分化されて、とても細かく女性の体の変化をみています。各周期における処方も、周期の特性と生薬の性質を良く考慮されたものでした。

　今回は西洋医学・中医学それぞれの現場での最新の情報を聞くことが出来て、とても参考になりました。店頭での相談に活かしていきたいと思います。