2008年10月から2009年の4月まで、長岡市中之島文化センターにおいて、 「元気がでる漢方講座」(全6回)を行いました。 この講座は、一般の方に漢方のルーツとなる「中医学」の考え方を学んでいただき、ご自身とご家族の健康維持や病気の予防に役立ててもらうことを目的とした講座です。
全6回の講座を以下の内容で行いました。
第1回・・・漢方の考え方と特徴 (西洋医学との違い、未病についてなど)
第2回・・・食品の性質と味の働き、薬膳について
第3回・・・体を構成する「気」「血」「水」について
第4回・・・老化について、内臓の働きについて
第5回・・・病気の原因について(気候変化・感情・飲食・過労・老化など)、季節の養生
第6回・・・まとめ 個人の体質チェックなど
「元気がでる漢方講座」(全6回)今回は30代の方から70代の年配の方まで、定員一杯の10名の方に受講して頂きました。漢方の話はほとんどの方が初めてでしたので、西洋医学との考え方の違いに最初は戸惑っておられました。
そこで漢方薬の基本となる食品の性質・作用を説明することで、漢方の考え方を少しずつ理解していただきました。食品の話は身近なこともあり、漢方でみる食品の働き(体を温めるもの・潤いをつけて熱を冷ますものなどの性質、甘い・辛い・酸っぱいなどの味が持つ作用、季節や土地との関係など)は、「へぇ~! そんな働きがあるんだね~」と興味深く聞いて頂きました。一般の栄養学とは違う見方ができたのではと思います。
このように、毎回少しずつ漢方の考え方を理解していただきながら、体質の違い・内蔵の働き・病気の原因などにも関心をもって頂きました。小さいお子さんをもつお母さんには、お子さんへの注意すべき食事や生活の養生の事、年配の方にはいろいろな老化症状と関わる「腎」(じん)の働きの話は、特に喜んでいただけたようです。休憩時間には、漢方のいろいろなハーブティーの試飲で楽しんでいただきながら、 それぞれのお茶の特徴やどんな目的の方に合うかなどお話しました。
今回は6回という少ない回数だったので、漢方の基礎の入り口くらいしかお話できませんでしたが、それでも一般の方にとって西洋医学とは違う見方の医学があるということ、 そして栄養学とは違う食品の見方があることだけでも知ってもらえただけでも良かったと思っています。また別の機会には今回の反省も踏まえて、更にわかりやすい漢方講座を行いたいと思います。