悩み
生理が遅れ気味で3ヶ月で2回しかこない。ホルモン剤は副作用が心配で、出来れば自然に治したいと来店。生理痛は少しあるものの鎮痛剤を飲むほどではない・もともと冷えやすい手足だが最近しびれるように冷えを感じる・今も気分はあまりさえないが、夫や子どものことなど考えたり悩むことが多くなった頃から生理が遅れるようになった気がする、その頃からお腹に空気やガスがあるような違和感を覚える・睡眠中は夢をよく見る・目が疲れる・時に動悸・食欲はあるが多くは食べることは出来ないなど。
お薬
血液を補う当帰(とうき)・阿膠(あきょう)・地黄(じおう)など配合されたお薬を1ヶ月分。ストレスを発散する肝の働きを助けて胃腸の不快感を取り除くお薬を2週間分。ストレスに対する抵抗力を高め、寒さに強いシベリア人参と呼ばれる生薬のエキスを含むハーブ茶を1か月分。
経過
服用から2週間後、「強い冷えや、お腹の違和感もなくなりました。気持ちもゆったり落ち着いてきて、特別にいい事があった訳ではないのに何だか気分がいいんです。」と良い兆候を聞きました。その後、血液を補うお薬とハーブ茶の2つで服用を継続。3ヵ月後からは毎月きちんと生理がくるようになりました。また、生理痛・手足の冷え・目の疲れ・動悸などの症状もなくなり、「生理の遅れだけでなく、いろんな体の不調もよくしてもらって本当にありがとうございました。」と喜んでいただきました。
女性はからだや心の不調があると、生理の状態にも現れて来ます。放っておくと様々な婦人病へ進んでしまいますので、早めに健康な状態に戻って良かったです。
メモ帳
女性は生理・出産など血液の仕事が多く、血液が不足がちです。中医学では、生理の遅れの原因には血液不足の可能性が高いとみます。
他の症状で手足の冷えがありましたが、熱を運ぶ血液が不足すると心臓から遠い手足に血液が巡らず冷えることになります。血液不足から血行不良を生じれば、しびれ・生理痛・頭痛などの痛みを生じます。また血液を貯める内臓は肝臓です。肝は目と直接に連絡するので、血液不足で目の疲れやドライアイなど生じます。心血が不足すると、こころが落ち着かず不眠や動悸を生じます。悩み事や考え事が多いと脳で血液を消耗します。このように生理の遅れとともに血液不足の症状が多い場合は、血液を補う治療をします。
また、生理が早まったり遅れたりする生理不順には、自律神経の乱れも関係します。 中医学では、自律神経の調節は「肝の働き」と考え、肝は気を巡らせてストレスを発散させます。ところが、肝の血液が不足したりストレスを受け続ければ、肝は疲れて気が巡らず停滞するので、気分が塞ぎがち・胃腸にガスがたまったような不快感を生じます。
この方の場合は、血液の消耗から生理の遅れ・手足の冷えなどの症状を生じ、血液を貯める肝の働きが失調したため、気分がさえない・お腹が脹るような違和感などの症状もありましたので、血液を補いながら肝のストレスを発散させることで改善しました。